子供の歯について
子供の歯を虫歯にしないために
乳歯が虫歯になった場合、どうされているでしょうか。 すぐに歯医者に行きますか?それともそのままにしますか?
最近の親御様は、とても子供の歯についての意識が高く、すぐに歯科クリニックに行かれる方が多いと思います。しかし、今でも 「どうせ抜ける歯だから」 としっかり治療をしない親御様はいらっしゃいます。 その考え方は大きな間違いです。 乳歯の虫歯は歯並びに影響するだけでなく、お口の中の環境を悪くし、生涯にわたり影響し続けます。
♦お子様のうちに気を付けること
お子様が安心して歯科クリニックに通うには、 「歯医者さんは怖いところ。」 だという悪いイメージを植え付けないことがとても大事です。
ラナ歯科クリニックでは、嫌がるお子様に対し、無理に診療をすすめることは、極力しないようにしています。 まず、空気をかけたり、唾液を吸ったり、遊び感覚で、お口を開けることに慣れてもらってから治療に移ります。 とはいえ、小さいお子様にとって、歯医者さんは怖い所だと思います。 そこで親御様には、お子様にやさしく笑顔で、虫歯予防、治療の大切さを教えてあげてください。 そして、治療後には、どんなことでも構わないので、できた事を、たくさんほめてあげてください。上手にできなかったとしても、この事が次につながっていきます。
クリニックと親御さまとの二人三脚で、お子様の歯の健康を守っていきましょう。
♦お子様の歯を守るために
子どもの乳歯はまだ柔らかく虫歯になりやすい歯です。永久歯の歯並びは乳歯の時に決まる、 という人がいるくらい、とても大切な時期なのです。小さなころからお口の中の健康を保つことで、美しい口元になる可能性が高まります。子どもの歯を虫歯から守り、しっかりと成長させるために、予防の意識と、定期健診を受ける習慣をつけましょう。
また、ご家庭では、以下のような対策がお勧めです。
◊シュガーコントロールとプラークコントロール
虫歯菌は糖を栄養として取り込み酸を出し、歯を溶かします。つまり菌の栄養である糖分をコントロールすれば虫歯を遠ざけることができます。
代表的な糖には、砂糖、果糖、ブドウ糖の三種類があります。 ものを食べれば食べるほど、お口の中が酸性である時間が増え、虫歯リスクが高まっていきます。 朝、昼、晩の食事以外で摂取する糖分を減らすことが大切です。 また、おやつの時間を決め、長い時間お口の中に糖分が残るような食べ物( 飴、ガム、チョコレートなど )を避けるのも有効です。
虫歯予防には、虫歯菌などの細菌の塊である、プラーク(歯垢)を取り除くことも大切です。朝や寝る前だけでなく、食べた後はは歯を磨く習慣ををつけ、しっかりと虫歯を予防しましょう。
◊フッ素塗布
フッ素には歯や骨を強くする作用があり、虫歯予防に効果があります。 しかし、毎日の食事から摂取するだけでは、虫歯を防ぐのに十分な量のフッ素は取れません。
そこで歯科クリニックでは、フッ素を直接、歯の表面に塗って、歯の表面の強化をはかります。 再石灰化が促され、虫歯菌の出す酸に負けない強い歯にすることで、虫歯予防の効果を期待できます。
また、ごく初期の虫歯であれば、フッ素塗布のみで治癒することもあります。 定期的に行うことで効果が上がりますので、定期健診時などに受けるようにするとよいでしょう。
◊シーラント
奥歯の溝の形は複雑で、食べかすなどがつまりやすく、一度入り込むとなかなか取れません。毎日きちんと磨いているつもりでも、みがき残しが出て、そこから虫歯になってしまうことがあります。それを防ぐのが、 「 シーラント 」 という予防処置です。
奥歯の溝にあらかじめ歯科用樹脂を埋め込むことで、汚れが入り込むことを防ぎ、ブラッシングしやすい状態を作り出します。
シーラントは時間と共にすり減るため、定期的に処置を受けましょう。
◊キシリトール
「キシリトール」 は白樺や樫の木などの原料から作られる天然の甘味料です。虫歯の原因になる酸を作らず、プラークを増やすこともありません。 そして歯の表面の再石灰化を助けるという効果があり、虫歯予防に大きな効果をもたらします。
キシリトールの効果
- 虫歯の原因になる酸を作らない。
- プラーク(歯垢)を作る材料にならない。
- プラークの量を減らすことでブラッシングがしやすくなる。
- 虫歯の原因菌を減らす。
- 歯の再石灰化を助ける
お口の中の虫歯菌は,糖をエサにしてプラーク(歯垢)や酸を作り出します。しかし、キシリトールは虫歯菌の餌にはならず、栄養にならないキシリトールを取り込み続けることで活動が弱まります。そして、最終的には数を減らすことになるのです。
♦お子様の歯に必要な仕上げみがき
お口のトラブルを予防するには、毎日の正しいブラッシングが何より大切です。
ただ、小さなお子様だけでは十分なブラッシングすることはできません。お子様がみがいた後に親御様が必ず、仕上げみがきをしてあげましょう。
そうすることにより、お子様のお口の中の変化にいち早く気づくことができ、早めの対処ができます。
しかし、それでも完全にケアできるわけではないので、定期健診をお勧めします。
♦歯並びが気になりはじめたら
食生活や遺伝的要素などにより、顎が十分に成長せず顎が細く小さい子供が増えて来ています。顎が小さいと永久歯が生えそろうためのスペースが足りず歯並びやかみ合わせが悪化。この傾向は今後も増していくとみられており、子供の矯正治療の必要性は今後も高まっていくでしょう。矯正治療は顎や歯の発達段階で始めるのがベストです。しかし、それぞれのお子様によって、最適な治療開始時期はは異なります。子供の成長を見守りながら適切な時期に治療を開始し、効率的に治療を進めましょう。
ラナ歯科クリニックでは、不定期ではありますが、矯正専門医による無料矯正相談会を実施しています。興味のある方は、お気軽にお尋ねください。
♦お子様の癖について
子供によくみられる、指しゃぶりなどの癖。実は、これらの癖が歯並びや顎関節に悪影響を与えてしまうことがあります。以下のような癖がある場合は、早めに治してあげましょう。
- 頬杖 ・・・・・ 歯列不正、顎発達不正、顔の骨格の非対称
- 指しゃぶり ・・・・・ 出っ歯
- 口呼吸 ・・・・・ 歯列不正、虫歯
- 爪を噛む ・・・・・ 歯、歯ぐきへの負担過多
- タオルを咬む ・・・・・ 歯列不正、出っ歯
- 唇を咬む ・・・・・ 下唇を咬むと出っ歯、上唇を咬むと受け口
- 咀嚼不足・丸のみ ・・・・・ 歯、顎関節の発達不正
- 舌癖 ・・・・・ 歯列不正、発音に悪影響